オープンマリッジについて思うこと。
オーナー兼カウンセラーの佐々木です。
「結婚=一生ひとりの人と添い遂げるもの」
多くの人がそう思って育ってきたと思います。
もちろん、私もその一人です。
しかし近年、一部では夫婦のあり方を見直す動きが広がりつつあるようです。
その一つが「オープンマリッジ」。
有名なYouTuberさんが発言して炎上していましたね🔥
結婚生活やパートナーシップについて考えるうえで
視野が広がるテーマかもしれません。
炎上があった日にセックスレスの話題を投稿してしまったので
(うっかりトレンドに乗ってしまった😂)
こちらにも触れておきたくなりました。
まずはじめに「オープンマリッジ」とは、
夫婦のどちらかもしくは両方が、結婚していながら他の人との恋愛や
性的な関係を持つことを認め合うスタイルのことを指します。
日本ではまだ珍しい考え方ですが、
欧米を中心に議論や実践例が増えてきているそうです。
同性婚や事実婚など、結婚の形は一つではないと考える人が増えています。
オープンマリッジも「夫婦の形を自分たちで決める」という考え方の延長にあるのだと思います。
背景にある「女性の自立」
女性の社会進出や経済的な自立が進んだことで、
「結婚のために相手に依存する」時代ではなくなりました。
その結果、従来の枠にとらわれないパートナーシップを
選びやすくなっている、ということが背景にあるかもしれません。
1960~70年代の欧米では、性の解放運動の中で
オープンマリッジが注目されていたようです。
そして現代ではSNS等の普及によって、
世界中の夫婦のライフスタイルを知ることができるようになり
再び話題になっています。
安定と刺激のバランスがとれる?
人は「安心できる絆(生存の欲求)」と
「新しい刺激(楽しみの欲求)」の両方を求めます。
心理学者エスター・ペレルは「愛と欲望は別のものであり、
同じ相手だけで満たすのは難しい」と指摘しています。
愛・所属の欲求、力の欲求がそれぞれ相反して作用している状態です。
オープンマリッジは、この矛盾に対する一つの解決策ともいえます。
自己決定感が高まる(のか…?)
夫婦でルールを話し合い、合意して選ぶ関係は
「自分たちで築いている」という実感につながります。
自己決定感が高まることで、幸福感を感じやすくなるのです。
私たちはこういう形だけど、確かに愛し合っているよね。
お互いをかけがえのないものとして大切に思う気持ちは変わらないよね。
と、定期的に確かめあえる関係性であれば
マイノリティな関係性であればあるほど、
オーダーメイドな愛情として深まっていくということがあるのかもしれません。
嫉妬と不安の課題(!)
ただし現実には、嫉妬や不安が強まるケースも多く報告されています。
相手が他の人と親しくすることに耐えられず、関係が破綻してしまうこともあるようです。
つまり、理論的には自由が手に入るように見えても、
実際には感情のコントロールが大きな課題となるのです。
(なので、嫉妬や不安が感情のぶれに繋がりやすい佐々木にとっては
おそらく、まさに生き地獄…!もう本当に絶対に嫌!)
私が個人的に心配することの一つとしては、
オープンマリッジの夫婦が子どもを授かるとしたら
その子どもを不幸にさらしてしまわないか、ということです。
子どもという生き物はいつだって単純で、
王道の絵に描いたような幸せ家族の一員であることを
自分の幸福や愛されている要素として定義するし
それ以外のイレギュラーな形は不安定さに繋がりやすいと思います。
もちろん、母子家庭や父子家庭、
ステップファミリーを全て悪いものとは思いませんし
私自身もかなりイレギュラーな家庭で育ったけれど、
ちゃっかり者のお父さん(実父)のことも
熱血漢なお母さん(育ての母)のことも大好きです。
それでも、やっぱり
自分の両親が仮に「オープンマリッジ」のような
明確に「家族<性欲」というスタンスで生きていることを
子ども時代、特に幼少期に目の当たりにしていたら
今とは全然違っていただろうなと思います。
話題のYouTuber夫妻について、もう少し掘り下げると
(ファンの方には悪口のように受け取られてしまうかもしれません。読み飛ばしてください…🙏)
妻側の女性はおそらく、“誠実ないい人”を好きにならないタイプで、男性経験も豊富なので
“嘘をつくクズ”よりも“正直なクズ”のほうが安心できるのでしょう。
潜在的な肯定感の低さがあるので、不等なバランスで交際関係が成り立つことに対する違和感も持ちません。
世論としては、妻が可哀想で、夫が妻の社会的価値を下げた加害者で
という論調ですが
子どもがいないのであれば、恋愛と結婚はほぼ同じ土俵であり、
何が起きたとしても自己責任の範囲内でしかなく、
なんやかやで本人たちの趣味や性癖にマッチしているから
その状況を自ら選んでいる、という話でしかありません。
さらには、妻側がセックスをそんなに好きではなく思い入れもない場合、
夫がよその女性と肉体関係を持とうとも特に気になりません。
重要視していることは、自分が彼の本妻であるということだけ。
ダメンズ好きな妻なので、
夫はありのままダメダメでいても何も問題がないのです。
一方、夫側はビジネスで成功していて、ADHD傾向で、時代の寵児で、
アダルトチルドレン、愛着障害、パーソナリティ障害…。
おそらくドーパミン中毒なので、新規恋愛窓口が閉じられません。
メンタルをクリーンに保つには「次の大きな欲求や目標」を設計してそれを満たすしかなく、
ある程度実力で叶えることもできてしまうため、その繰り返しになる。
夫が生きているのは、そういう無限地獄のような世界なのだと思います。
お互い結果的に人選がうまいですよね。
双方、本質がメンヘラなので、結婚という形式以外に強い“絆”を必要とします。
ときおり妻から離婚を切り出し、泣いて離婚を嫌がるのは意外と夫のほうで、
それで妻は絆されて許して、夫は何も変わらない。
ハーレム体制を叶えてもやはり満たされなくなり、
なんなら他に家庭を作ってしまったりして、
世間に「認めてほしい」「批判は受け入れない」というスタンスを取ったりするのかもしれませんね。
男女間の悶着としてやっている分には、
先述したように自己責任の趣味の世界なのですが
ここに、子どもが巻き込まれるとなると、どうでしょうか…。
この二人に果たして、価値観の未成熟な子どもに対する
適切なフォローや感情のケアが出来るのか?
当事者ではないので、実情や本当のところはわかりません。
現代社会において異質とされる関係性を選ぶことには
なんにせよ相応のリスクがあって
夫婦である以上、いつでも子どもを授かる可能性がある前提では
明確な被害者を生むような気がしてならず、
両手を上げて賛同はしづらいな…というのが、私の個人的な考えです。
マイノリティなパートナーシップの選択肢を知ることは、
自分やパートナーにとって「一番心地よい関係とは何か」を考えるきっかけになりますね。
どの層に需要がある記事なのかはもはや不明ですが、
言語化したことによって、より「私はかなり嫌かも」が明確になりました。笑
言葉にして感情の正体を明らかにすることも
カウンセリングの主な役割の一つです。
オープンマリッジにモヤモヤしている人も、そうでない人も
またカウンセリングルームでお会いしましょう🌙